かつては子どもや若い世代がするイメージのあった歯の矯正ですが、シニア世代でも取り組む方が増えてきています。
シニア世代にとって歯の矯正は見た目を整えるだけでなく、健康上でもメリットがたくさんあります。
この記事では、シニア世代が歯を矯正するメリット・デメリットをご紹介。
歯並びが気になる方や、矯正を検討している方の参考になれば幸いです。
シニア世代が歯の矯正をするメリット
シニア世代が歯並びを整えると、見た目の変化だけではなくさまざまなメリットがあります。まずは、歯列矯正のメリットを4つご紹介しましょう。
若々しく見える
歯が重なっていたり受け口だったりして歯並びに問題があると、口元の印象が悪くなり、実際の年齢よりも老けて見えてしまうことも。また、歯が重なっていると口元が影になってしまい、表情が暗く見えてしまう可能性があります。
歯の矯正をすると口元が明るく見えるようになり、若々しい印象に。さらに清潔感が出るため、周りの人に好印象を与えられます。
歯のトラブルの予防
歯並びが悪いと歯の間に食べ物がつまりやすかったり、歯ブラシが届きにくかったりして、汚れがきれいに落とせません。磨き残しがたまっていくと汚れが歯石に変化して、歯周病や虫歯などのさまざまなトラブルへつながります。
歯並びが整うことで、歯ブラシが届きにくかった箇所もブラッシングが可能に。磨き残しが少なくなるため、歯のトラブルを予防できます。
硬いものが食べやすくなる
歯並びが悪いと、上下の歯がしっかりと噛み合いません。食べ物をしっかりと咀嚼できないため、せんべいやスルメのような硬いものを食べるのは困難です。
歯の矯正をすると嚙み合わせが改善され、前歯と奥歯がバランスよく使えるようになります。すると、これまでに食べられなかった硬いものも、食べやすくなるでしょう。
シニア世代が歯の矯正をするデメリットは?
シニア世代の歯の矯正は、メリットだけではなくデメリットもあります。ここからは、歯の矯正のデメリットを4つご紹介しましょう。
歯が移動しにくい
子どもの顎骨は柔らかく、歯の矯正をはじめてから比較的短期間で効果が表れやすいです。しかし、シニア世代の場合は加齢によって骨が固まり、歯を移動するのが困難なケースがあります。
個人差がありますが、矯正の効果がみられるまで2~3年かかることも。また、歯の矯正をしても、十分な効果が見られないこともあります。
矯正中に違和感がある
歯の矯正は、ワイヤーやマウスピースなどの矯正器具を口の中で固定します。矯正器具が舌や粘膜に触れると違和感があり、ストレスを感じる人もいます。
また矯正により歯が動くと、痛みや圧迫感が出ることがあります。特に歯の矯正をはじめて1~2週間は違和感が出やすいので注意しましょう。
食事や発語がしにくい
歯の矯正器具は、種類によっては食事や発語がしにくくなることがあります。矯正器具が舌に当たって違和感を覚え、舌がいつもよりも動かしにくく感じるためです。
一般的には、使用開始から1か月ほどで違和感がなくなっていきます。慣れるまでは少し時間がかかることを念頭におくとよいでしょう。
矯正できない理由がある
シニア世代は、若い世代と比べて歯がもろくなっています。その状態で矯正器具を入れると、もともとある歯がダメージを受けてしまうことも。
また、インプラントが入っている場合、そもそも矯正器具を装着できないことがあります。治療を始める前に、歯の矯正とインプラントが両立できるかを歯科医としっかりと相談しましょう。
口内炎や虫歯のリスク
矯正治療中は、器具の間に食べ物の汚れがつくため、歯の間にも歯垢がたまりやすくなります。正しいお手入れを怠り、歯の間に汚れがついたまま矯正を続けると、口内炎や虫歯などのリスクが発生します。
虫歯があると歯の矯正はできなくなるため、矯正期間中はいつも以上にしっかりと歯のお手入れをしましょう。
シニア世代の歯の矯正方法
シニア世代の歯の矯正のメリット・デメリットを順番に解説しました。ここからは、代表的な矯正方法をご紹介しましょう。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なシリコンを歯に当てて作った型を、日中や就寝時に装着して歯を正しい位置に動かしていきます。自分で取り外しができるため、歯磨きや食事をしやすいのが特徴です。
マウスピースは柔らかい素材で作られているため、着脱によってゆがみやすいのが難点。また歯を動かす力がワイヤーよりも弱いため、きれいな歯並びにはならないケースもあります。
インビザライン矯正
インビザライン矯正は、3Dスキャナーで歯型をとり、マウスピース型を作成します。細部まで自身の歯にフィットする型が作れるため、装着時の違和感が少ないのが特徴。またマウスピース型矯正よりも対応できる症例が多いのもポイントです。
インビザライン矯正の難点は、実施している歯科医が限られていること。また、ワイヤー矯正よりも対応症例が限られているのがデメリットです。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる器具を歯に取り付けて、ワイヤーの力で歯を動かす矯正方法です。ワイヤーによって歯を動かす矯正装置で、ほとんどの歯並びに対応できます。
ただし歯を動かす力が強いため、装着中に痛みや違和感が出ることも。また矯正器具が目立つため、見た目の印象が変わってしまうのもデメリットです。
まとめ
歯の矯正には年齢制限はないため、シニア世代でも実施できます。
ただしシニア世代の歯の矯正にはメリット・デメリットがあるため、担当医としっかりと相談するのが大切です。
自分に合った治療計画を立てて、健康的な歯並びを手に入れましょう。
<参考>矯正歯科なら大阪の橋本矯正歯科
橋本矯正歯科は、矯正治療と埋没している親知らずの抜歯専門医です。院長の橋本光悦先生はインビザライン矯正認定医として約17年、矯正・埋没抜歯専門として約40年の経験豊富なベテラン歯科医になります。難症例の矯正も対応可能なため、まずは諦めず相談してみるのが良いでしょう。