使いやすいノートパソコン選び方

シニアが使いやすいノートパソコンの選び方

インターネットを利用してコミュニケーションや活動の範囲を広げるシニアが増加しています。その端末としてノートパソコンを使うシニアも増加しています。ここでは、シニアがノートパソコンを使うメリットとノートパソコンの選び方を中心に解説します。

シニアがインターネットを利用するメリット

総務省の『令和2年通信利用動向調査結果』によると、プライベートのインターネット利用状況は全年齢層平均で83.4%。これがシニア層の場合は60歳代ː82.7%、70歳代ː59.6%となっており、シニア層のインターネット利用率も年々上昇しています。つまりインターネットは今やシニアにとっても不可欠な情報媒体になりつつあると推測できます。

このことは、長寿科学振興財団の「高齢者のインターネットの利活用について」からも窺えます。同財団は「高齢者本人にとってのICT利活用の効果」として、次を挙げています。

  • コミュニケーションの活発化と行動範囲の拡大……インターネット利用により別居している子供・孫や友人・知人とのコミュニケーションが密になり、交友関係や行動範囲も広がる
  • 日常生活の楽しみ増加……インターネット利用により多様な情報に接するようになり、その刺激を受けて日常生活の楽しみが増える
  • シニアならではの新しい社会的役割が顕在化……インターネット利用により新しい人間関係や交流が生まれ、孤独感がなくなる。またインターネットを利用した在宅就業、Webセミナー、趣味の会などへの参加により、豊富な人生経験を持つシニアならではの新しい役割が顕在化する

シニアがインターネット利用にノートパソコンを使うメリット

前述の総務省資料によると、インターネットの利用端末は全年齢層平均でスマホː86.8%、パソコンː70.1%となっています。これをシニアに限ってみると、

  •  60歳代……スマホ64.4%、パソコンː50.0%
  •  70歳代……スマホ35.6%、パソコンː31.8%

となっています。

現役世代は80%以上がスマホでインターネットをプライベート利用していますが、シニア世代は両端末の利用がほぼ拮抗しているのが特徴です。

その理由として、画面が小さいスマホより画面が大きいパソコンの方が、シニア世代にとっては使いやすいからと推測できます。

そこでシニアがインターネット利用にノートパソコンを使う基本的なメリットとして、次が挙げられます。

文字や画像が見やすい

ノートパソコンのモニター画面は、スマホのそれと比べ3倍以上の大きさがあります。このため画面上の文字や画像が見やすく、1画面当たりから得られる情報量もスマホの3倍以上になります。これによりインターネット利用のストレスもほとんどなくなります。

操作がしやすい

スマホでの文書作成や情報検索は画面上のタッチパネルで行います。シニアの場合、このタッチパネルが小さいので操作に時間がかかり、ストレスが溜まりやすいと言われています。

対してノートパソコンは内臓キーボードや外付けキーボードで操作します。スマホのタッチパネルに比べ大きいので操作がしやすいといわれます。

ノートパソコンとデスクトップパソコンのメリット

シニアノートパソコン

シニアの中にはノートパソコンではなく、デスクトップパソコンを使用している人もいます。では両端末の基本的なメリットの違いは何でしょうか。

ノートパソコンのメリット
  • 持運びできる……持運びできるのがノートパソコンならではの特徴。またバッテリーを内蔵しているので、8―10時間程度の使用ならACアダプターも不要。このため外出先はもちろん、自宅内でもリビングルーム、ダイニングルーム、寝室、書斎など、好きな場所・必要な場所でパソコンを使える
  • 収納の悩みがない……12―14インチの標準モデルのノートパソコンのモニターサイズは、A4判やB4判とほぼ同等。使い終わった後は折り畳んで机の引出しにしまう、本棚へ立てかけておくなどができるので、収納スペースに限りがある自宅でも収納の悩みは起きない
デスクトップパソコンのメリット
  • 拡張性が高い……拡張性が高いのが、デスクトップパソコンならではの特徴。購入後もパソコン内蔵のメインメモリと内部メモリの増設が可能で、機能拡張によるカスタマイズも容易
  • ヘビーな使用でも安定的に動作……拡張性が高いので動画編集、3次元CADソフト利用など専門的でヘビーで長時間使用でも安定的に動作する

さて、シニアが自宅でパソコンを使う目的は、

・文書作成やインターネット情報検索

・電子メール送受信

・ニュースサイト・動画サイト閲覧

・路線図・地図情報検索

・旅行・宿泊施設・グルメ情報サイトの閲覧

・各種施設のインターネット予約

・ECサイトからの物品購入

などが大半と言われています。これらの目的はすべて、小型・軽量・持運び自由自在のノートパソコンで十分果たせます。

シニアに適したノートパソコン選びの基準

ノートパソコンは標準スペックを搭載した「モバイルノート」と、多様でヘビーな用途に対応できるスペックを満載した「据置きノート」に大別できます。その基本的な違いは次の通りです。

モバイルノート

家庭や企業のオフィス業務で必要になる標準的なスペックを搭載したパソコンです。パソコンの処理性能と携帯性のバランスが優れています。

<スペックの目安>

・モニターサイズ…………12―14インチ

・メインメモリ……………8GB

・内部メモリ………………256GB

・バッテリー駆動時間……10―15時間

・重量………………………1kg前後

据置きノート

主にデスクトップパソコンの代わりの使用されている業務用パソコンです。重量があるので持運びには不向きです。モニターサイズが大きいので、複数のソフトをモニターに分割表示して同時並行作業ができるので、作業効率が高まります。

<スペックの目安>

・モニターサイズ…………15インチ以上

・メインメモリ……………8GB以上

・内部メモリ………………256GB以上

・バッテリー駆動時間……20時間以上

・重量………………………2kg以上

両者の基本的な違いを考えると、シニアにはモバイルノートが向いているようです。

ではモバイルノートは、何を基準に選択すれば良いのでしょうか。

(1)自分がよく使うソフトが搭載されているか

モバイルノートの場合、家庭や企業のオフィス業務で利用するソフトがプレインストールされていることが多いです。

  • 文書作成・表計算
  • 電子メール送受信
  • インターネット検索・閲覧
  • 家計簿作成
  • 年賀状作成
  • セキュリティ

など、自分にとって必要なソフトが入っている機種を目安にします。もし足りない場合は、ソフトの追加購入を検討するようにしましょう。

(2)メーカーはどこか

市場では国内外のメーカー製品が乱立しており、海外メーカー製品の中には模造品や粗悪品も混じっています。

このためメーカーの確認が不可欠です。国内メーカーの純正品なら、製品保証や「使用中に突然不具合が発生した」時のアフターフォロー体制が充実しています。

(3)USBポートは何口あるか

パソコンの側面に装備されているUSBポートは、3口以上の機種を選びます。

USBポート数は意外に重要で、例えば外付けマウスとプリンタをパソコンに接続している場合、残りの1口にデジタルカメラの接続端子を差し込み、その写真をパソコンの画像フォルダへ保存するなど、何かにつけパソコンの使い勝手が良いからです。

オフィスソフト付きノートパソコンのメリット・デメリット

ノートパソコンには複数のオフィスソフトをプレインストールした「オフィスソフト付き機種」と、そうではない「非オフィスソフト付き機種」の2種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

  • オフィスソフト付き機種のメリット……ソフト利用は購入したパソコンに限定されるが、最新バージョンが自動的にインストールされるので、常に新しいソフトを利用できる
  • オフィスソフト付き機種のデメリット……ソフト利用が購入したパソコンに限定されるので、そのパソコンが故障した時は他のパソコンでのソフト利用は不可
  • 非オフィスソフト付き機種のメリット……新機種への更新や故障でパソコン買い替えた時は、買切り型かサブスクリプション型で購入・契約した既存ソフトの継続利用が可能
  • 非オフィスソフト付き機種のデメリット……ソフトを利用する場合は、買切り型かサブスクリプション型を購入・契約する必要があり、利用に手間がかかる

まとめ

市場には多種多様なパソコンがあり、毎年新機種が発売されています。そんな状況下で「自分が使いやすいパソコン」を探すために多くのユーザが苦労しています。しかしシニアの場合は文字・画像が見やすい、操作がしやすい、筐体が軽い、パソコン使用目的の4点に選択肢を絞り込めます。この4点を基準にすればそれほど苦労せずに自分に適したパソコンを見つけられるでしょう。